BETTER PLUS MAN
【 未来からの預かりもの 】
宇宙には、八百万の神が居ると云う。在るから見えるのか、見えるから在るのか。
神が居るから人は在るのか、人が居るから神は在るのか。人は何処から来て、何処へ行くのか。
人の数だけ神は在り、人生が在り、エピソードが在ることだろう。
時代、国籍、年齢、性別不詳のKAITO YORIYOSHI は、人生を楽しんでいる。
世間の出来事には無頓着なKAITO は、楽しみを邪魔されることを許せない。
敵か味方か、善か悪か正義かなどは関係なく、邪魔するものに本能のまま歯向かう。
歯向かう能力を得たKAITO が出会う数々のエピソード。
7 つの能力は、組み合わせると127 のバリエーションが出来る。
KAITO は一人なのか127 人居るのか。神は在るのか、何人居るのか。KAITO は何処へ行くのか。
エピソードが重なって行くと共に、見えて来るかもしれない。
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THE BETTER PLUS
相次ぐ地殻変動、大津波により世界中の原子力発電所から漏れ出た放射線でパニックに陥った人類は 2300年、死の灰も止み、オリパラリックOSAKA2300を開催した。
生き残った人類は英知で進化を遂げ、ドーピングや機械アシスト、半サイボーグの共演で、新記録樹立を競い大いに湧いていた。 太陽の塔をシンボルとした競技場は突然の大雨に見舞われる。
空中に微かに残留していた「灰」の雨を浴びたアスリート達が次々と怪物に変異していった。
変態した怪物は、融合出来ずに崩壊・破裂するものもあれば、合体に合体を重ね巨大化した。
パニックになる競技場。インターネットで瞬く間に世界に共有される恐怖…
THE BETTER PLUSが出現しても未知のエイリアンとしか思えない。
報道が逃げ惑う中、MIYASHITAだけがカメラを回し続ける。
THE BETTERPLUSの戦いぶりを中継で見た世界中の観客は応援メッセージをネットに書き込み始める。
空中に映し出されたメッセージが最高潮に達した時、THE BPは完全体となった… -
THE SHINE
運動能力・偏差値に依って餞別された高校、所得によって餞別された高校が混在する都市。
どの学園にも、イジメ、差別、自殺は公然と存在した。
「平等社会」を目指す4種混血,美貌の生徒会長は『光・式部隊』を組織し、次々と学園を統一していく。
いつしか、頂点に立ったHIKARI KENJIは『オフセ』を集め、軍隊をも持つ勢力となる。
子供に無関心な「今だけ、金だけ、自分だけ」の大人、親、社会が気付いた時には、人身一体型戦闘機を有していた式部隊。
世界中の若者に沸き上る『HIKARI・SHIKIBU』シュプレヒコール。
独裁者と化した生徒会長の六条学園に KAITOが転校してきた….
能力:
宇宙に存在する全ての「知性生物」の言語を理解し、会話出来る。
対峙した相手の弱点・患部を取り除く。
光を操り、透明になる。 -
THE FIRE
ジャイアントセコイアは繁殖能力に乏しく、山火事で自らの幹を破裂させて生き存えていた。
山火事の多発に業を煮やした住民は、伐採を始めた。
開拓を進めていくと、「金」を超える価値の『鉱石』が見つかった。
ゴールドラッシュさながらの、最先端重機を使った争奪戦が始まった。
ある夜、重機に隕石が落下。知性を持ったかのように暴れ出す重機群。
重機が人を襲うことはなく、鉱石を堀尽くすと、随時ロケットになり宇宙に飛び立ち持ち去っていく。
人間と、知性を持った重機の争いになるが、敵うはずもない。
セコイアの生体研究をしていたKAITOは見かねて、THE FIREとなり一切を焼きはらってしまう…
能力:
全ての炎、熱を吸収,放出できる。 -
THE AQUA
惑星αの先住民達は、長い長い歴史の中で、災害、気候変動、疫病から逃れる為に 陸から海底に居を移すべく進化した。
進化したα先住民は、様々な実験を繰返すうち、些細なミスの為に爆発が起きた。
爆発の震動は津波となり世界を襲う。
洋上、豪華客船「Titanig」のカジノ。
中性的魅力でディーラー・バニーガール・ボーイを魅了し「イカサマ」で一人勝ちの、眩しく吸いつくような肌のKAITO。
異変を察知したKAITOが津波上陸を阻止し、海底のα居住区を救うまでのTHE AQUAに依る40分間の出来事。
能力:
水中を自在に動き回る。海中海底生物に意志を伝える。自らも水になる。 -
THE GREEN
文明開化が近づき、シノビの役割は終えようとしていた。
それまで、サル、オオカミ、シカ、クマ、イノシシ、ヘビ、ハチ、カ、タカらと、兄弟姉妹で修行の毎日を送っていた
KAITO の山奥にもマシンガン、手榴弾、火炎放射機、戦車の軍隊が「静圧」と称し、略奪に押し寄せてきた。
まだ、異性を知らぬKAITO とMONJI の二人は覚悟を決めて軍隊に向かっていく。
KAITO の目の前でMONJI は木っ端みじんに…
KAITO は捉えられた…
村を全滅されたと知った時、KAITO はMONJI から渡された『OMAMORI』を握りしめ
悲しみと怒りに震えTHE GREEN へと姿を変えた…
能力:
野生動物と意思疎通できる。腕、脚から蔓、棘、根が延び自在に操れる。 -
THE WIND
大陸横断鉄道の旅をひとり楽しむ誰もが振り向く絶世の美女KAITO。云いよる男達を手玉にとり退屈をしのいでいる。
乗員の中に偽札の密輸をする数人。テロリストも乗り込んでいて爆破騒ぎに。
弾薬・偽札・悪党どもが爆発で同化したMonisterror と、乗客を守りながら戦うTHE WIND。
暴走する列車の中、屋根の上、乗り継ぎ・乗り換えで人で溢れるホームを通過し、
爆破された橋から落ちる列車を苦悩の表情で救うTHE WIND….
能力:
大きな翼を持つ。空を舞い飛び、風をおこす。 -
THE MINERAL
港湾の「はしけ作業」が盛況でギャングが必要だった頃、警官が港に集中することに目をつけた宝石泥棒たちは荒稼ぎしていた。
禁酒法が制定され、お金よりも宝石よりもアルコールが重宝される時代になり、それまでの泥棒を廃業して 酒の密造に精をだすようになる。
盗みの為に縦横無尽に掘った地下抗のせいで、置き去りにされた掘削具と共に、そっくり町ひとつが地下に埋没した。
各種宝石と道具は地熱により融合。流れでたアルコールも混ざり『ドランクモグリン』へと変異した。
モグリンは地上へ出ることはなく、ひたすら穴をほる。地盤沈下の連鎖。
ついにモグリンはマグマに到達。
そこにはTHE MINERALガ胡座をかいて待っていた。
能力:
身体があらゆる鉱石で出来ている。
物体を不純物無しの単一鉱石に変えられる。また自身も成れる。 -
THE SHADOW
クローン技術による「優性種(不老不死)社会」を目指す組織は、劣勢種を滅ぼす為のウィルス生成に成功する。
しかし、ウィルスが数百体のクローンに侵入し化け物と化す。研究員に襲いかかる化け物。
THE SHADOWは持てる能力の全てを駆使してクローンと研究所を壊滅させる。
能力:
記憶を読み、書き替え出来る。思考を映像化し心が読める。瞬間移動、闇に同化する。
事件は誰も知らない。SHADOWが何故あらわれるかは不明。